西成「かんむりや」日本最恐酒場の首謀者に会いに西成へ。
年明け大阪はしご酒へさかのぼる。
是非ともこちらの記事から御覧ください。
新世界で呑んで、目指すは日本最高峰ドヤ街「西成」MAD CITYへ。
新世界から徐々にDEEPさが増して行き、我々はあの「飛田新地」をくぐり抜け
真っ暗で閑静な住宅街「山王」へやってきた。
先ほどの新世界とは違って、驚くほどにあたりは暗い。
もし夜中にこの街を一人で歩けと言われるものなら、大の大人でも相当恐い街である。
この「山王」という街はヤ○ザの事務所が沢山あったりなど・・・
ガチで粗相が出来ない街なのである。
そんなDEEPさMAXな雰囲気にポツンとポップな店構えで「いか焼き・たこ焼き」の文字が書いてある店が目の前に姿を現した。
「たこ焼き」はともかく、「いか焼き」とはなんぞや!?と思った方は何も言わずに
この記事を見て確認して頂きたい。
いつもなら華麗に”暖簾引き”するのだが、暖簾が店内に入っていたので
今回はカリスマポーズをキメておいた。
そしていつもより少し気合いを入れて、いざ入店した。
確実にご新規さんが一人で突入するのは、難しそうな雰囲気ではあったが
今回は戦友のよしお君も同行してくれたので、心強かった。
(自称日本拳法を習ってるというよしお君なので、何かあった時は任せる事にした。実際に戦ってるところは見た事がないが)
怪しげな店主さんを睨みつける、よしお君。
なるほど先制攻撃といった所であるか。
狭い店内には安っぽいパイプ椅子に座って、お客さんたちがぎゅうぎゅうに詰めてる状況であった。
「2人いけますか?」と聞くが、店主さんらしき人は何も答えない。
その変わりに先にいらっしゃった常連客であろう方々が
「俺ら詰めるから兄ちゃんらいけるで〜」とぎゅうぎゅうだった店内をさらに詰めてくださった。
さらに立ち飲みスタイルで飲もうとしてた我々に
「この椅子つかい〜!」と椅子を用意してくれた。
予想もしてなかった「優しさ」に触れ、こんなDEEPな酒場で何だかほっこりした。
やはり酒場を愛する人に悪い人なんて居ないんだ・・・。
飲み物を頼もうとするとするのだが、店主さんお一人で切り盛りされてる為、忙しそうでなかなか注文が伝えれない。
しかしあまりの店内のDEEPさに、普段なら早くビールを飲みたいと思う所だが
ひとまず店内を観察する事にした。
まるで「危険な博物館」にきた気分だった。
懐かしいおもちゃの箱が山積みになってたり・・・
セックス・ピストルズのポスターが貼ってあったりもした。
さすが西成だけあって、そこらへんで小便をするお客さんが居たり
酔っ払って大声を出すお客さんが沢山居たのであろうか
こういうDEEPな酒場では珍しい注意書きの貼り紙も貼ってあった。
貼り紙の隣に「BEER」と書かれたポスターがあるが
この時筆者は「DEEP」と見えたような気がした。
長年のDEEPな雰囲気が染み込んでしまったのであろう。
この乱雑に書き殴られたメニューもツッコミどころ満載で良い。
小コップでも頼めるなんて、なんて良心的なのであろうか。
西成価格のひとつである。
かけそば100円も気になるが、ケイコさんもかなり気になるところだ・・・。
店内を舐め回すように見て、写真を撮ったりしてたら
店主さんがやっと落ち着いたようなので、とりあえず大瓶を注文した。
すると店主さんは驚くべき栓抜きパフォーマンスをやってくれたのだ。
その様子がこちらだ。
「ポンっ!!!」
今までに聞いた事ないくらいの綺麗な音で瓶ビールの栓を開けてくれたのだ。
注目すべきポイントは誰も見てない状況でこのパフォーマンスをしてる所である。
あまりの意味不明さによしお君もこの表情である。
なぜあんなに瓶ビールの栓を天高々に飛ばしたのであろうか。
飛んだ瓶ビールの栓はちゃんと始末してるのであろうか。
毎回瓶ビールのオーダーが入る度、店主さんはサボらずあのパフォーマンスを一人でやってのけたのであった。
あのパフォーマンスが見たいがために、大瓶を頼んでるような気もした。
次に料理を注文する事にしたのだが、どれも激安だったのと気になるメニューが多かったので
迷いに迷った挙句、一際気になった「一銭洋食」をチョイスし、それを店主さんになんとか注文する事が出来た。
「一銭洋食」・・・
いかにも西成らしい名前であるが、一体どんなものが出てくるのであろうか。
期待を膨らまし、待つ事20分・・・
あれ?店主さん、洗い物し始めたぞ?
よく見ると洗い物溜まりすぎではないか。
も、もしかして我々の一銭洋食の注文は伝わってないのであろうか。
しかし我々は新参者であるし、皆さんの縄張りを荒らすわけにはいかないので
ここはもうしばらく待つ事にしてみた。
決して衛生的とは言えない店内と厨房を目の当たりにしたので、我々はさらに覚悟の準備をした。
待ち時間もやはり店内観察は続く・・・
たこ焼きはもしかしてこの焼き台を使うのであろうか。
何ヶ月も使ってないであろうたこ焼きの焼き台。
看板には「いか焼き・たこ焼き」と書いてあるのに、メニューにたこ焼きが無いのはこのせいか。
そして待つ事30分、ようやく我々の「一銭洋食」が出来上がった。
見た目はお好み焼きであるが、具材はキャベツとネギのみだった。
なるほど、だから一銭洋食というチープなネーミングになったのであろうか。
店主さんが作るこの一銭洋食の作業工程をみていたのだが、生地にはちゃんと山芋を擦って入れてたので
料理にはこだわりを持っているように思えた。
そして他のお客さんが注文されてた料理の作業工程をみていたのだが
全ての料理に仕込みは無く、注文されたら一から作るといった感じだったので
時間がかかるのであろう。
そんな手間暇かけて作られた一銭洋食は、思ってたより美味しく
作業工程をみてただけあって、作り置きでは無いと考えると、とても100円とは思えない一品であった。
これ本当に儲かるの?と思える営業スタイルである。
そんな感じで一銭洋食を食べながら2本目の大瓶を頼んでビールを飲みながら
なんとなく常連さんの会話に耳を傾けた。
客A「やっぱりオレは安室奈美恵抱けたら死んでもええなぁ〜」
客B「それは言い過ぎやろ〜頑張ったら抱けるかもしれへんのに」
客A「無理無理!安室奈美恵やぞ?何千万持ってな無理やろ?はぁ〜何かの間違いで抱けへんかなぁ〜」
実に下品な会話が聞こえてくるではないか。
面白かったので、さらに会話を盗み聞きした。
客A「もし安室奈美恵とセ○クス出来たら、どんなプレイしたい?」
客B「俺はやっぱり全身を舐め回すなぁ〜」
客A「そやなぁ〜俺はセ○クス出来てもどうせ一回しか出来へんってわかっとるから、最初から全力でア○ルを・・・」
これ以上はここにかけない事を、夜の山王の街に響き渡るくらい大きな声で永遠と会話してたのであった。
さすが西成MAD CITYのDEEPな酒場だけあって、全てが刺激的だ。
安室奈美恵さんには何があってもこの店に招いてはいけないという、使命感も自然と生まれた。
こんなクレイジーすぎる店を長年経営されてる店主さんは相当気合の入ってる方なのであろう。
最後にそんなクレイジーな店主の「もみさん」と酒場 de 2 Shot!!!!!!
「かんむりや」店主のもみさん。
帰って調べてみると、かんむりや店主兼実業家兼ミュージシャンという肩書きを持つ、西成の有名人だという事がわかった。
もみさん!
次訪れた際は、あの瓶ビールの栓の飛ばし方伝授してください!!!
かんむりや(かんむりや)
住所: | 大阪府大阪市西成区山王1-4-16 |
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TEL: | 06-6646-3558 |
営業時間: | 14:00〜23:30 |
定休日: | 年中無休 |