鶴見「立ち飲み とっちゃん」~国道「国道下」大人の夏休み!鶴見区のディープワンダーランドへ行ってきた。
味論氏と行く大人の遠足ツアー ~最終章~
前回、前々回の復習は是非ともこちらからどうぞ。
・川崎「島田屋」やきとん1本60円の店と『かなまら棒』の勃ち飲み屋
・川崎「三島商店」大人の遠足ツアー in 川崎 角打ち部の練習に参加してきた。
膝を痛めた味論氏を引き連れ、筆者(カリスマジュンヤ)は川崎を後にし、鶴見駅を目指した。
味論氏の膝の事もあるので、駅から歩いてすぐの所にある「立ち飲み とっちゃん」で遠足の打ち上げを決行し、この酒場で最後にしようと約束した。
そして鋭い眼光でいつもの”暖簾引き”をしてやった。
最後の最後まで立ち飲みという過酷な試練ではあるが、是非ともこの試練を乗り越えて味論氏に一皮むけて欲しいと強く思ったのであった。
すでにお互い酔いが回り、酒場ナビどころではなかったが、本能のままにこの店の”画ずらの良さそうな“飲み物と”インスタ映え“する料理を探し出した。
その前にこのインスタ映えするキュートな手作りの机が物凄く愛おしくて堪らなかった。
『爆弾サワー』
「おい!お前ら!オレを注文するしかないだろ!!」と強引に爆弾サワーの文字が筆者を誘ってくる。
正体不明な奴の危険な誘いだが、サカバーとしてこんなメニューを見つけてしまった以上、見て見ぬふりをし注文しないなんて、そんなダサイ事は出来ないので
ここはまだ体力に余裕がある筆者が爆弾サワーを店員さんにコールした。
危険な色をした奴がやってきた・・・
どんなもんじゃい!と早速一口呑むと身体に爆弾が仕込まれたようなあの危ない感覚に襲われた。
どうやら奴の正体はビールに焼酎を入れた濃い奴であった。
これを数杯吞んでしまうとノックアウトして蒲田の夜に沈んでしまうであろうと危険を察知した筆者は
酒場というリングにおしぼり(タオル)を投げ込む事にした。
「楽しく呑むのが一番だ!ここでノックアウトしてしまうと今までの思い出が全てパーになるぞ!」
理性ジュンヤが本能ジュンヤを制止したのであった。
体内に爆弾を仕込まれた筆者と膝に爆弾を仕込まれた味論氏・・・
お互いいつ爆弾が爆発してもおかしくない状況にスリルを感じた。
そう・・・いつだって酒場にはスリルがないといけないのだ。
インスタ映えしそうなオススメの『ささみ刺し』
こちらもオススメの『大山鶏ユッケ』
鶏肉に自信があるのか、どちらも鮮度抜群で満腹なのに我々の箸はどんどん進んだ。
油断は禁物ではあるが、これならまだ爆弾サワーと楽しく一緒にやっていけそうである。
更にメニュー表を見てると見たことない名前が飛び込んできたので、すぐさま味論氏に報告すると
「頼むしかないっぺよ!」とサカバー魂全開の返事が返ってきた。
味論氏の膝も高額な湿布によって徐々に回復し始めたのだろうか、いずれにせよ先程まで足を引きずってた人間とは思えないくらいの”仕事”っぷりに筆者は目頭が熱くなった。
『HST!』
どうやらH(ほうれん草)、S(スパム)、T(玉子)!という名前の由来みたいだ。
一通り呑んだ事だし、本来の予定ではここでお開きになるはずだったのだが、近場でどうしても行きたいスポットを思い出し、ダメ元で味論氏に相談すると・・・
返って来た言葉は「いぐしかないっぺよぉ~~~」
と笑顔で渾身のゴーサインを出してくれたのだ。
お互い爆弾を抱えてるので、肩を組みながら鶴見線に乗り込み、すぐにその目的地である「国道駅」へやってきた。
勘の良い方と当初から酒場ナビの記事を読んで頂けてる方ならもう分かるであろうか。
国道駅と言えばあの酒場だ。
ちょうど一年前に筆者が酒場ナビで記事にした名酒場があるのだ。
その時の記事はこちらになります。
そんな名酒場ではあるが、果たして今日は営業してるのであろうか・・・
駅の階段を恐る恐る降りて、覗きこんでみると・・・
「やってるぞーーーー!!!!!」
爆弾を抱えた二人同士で歓喜のハグをし、今日一番の声で叫んだ。
興奮した筆者はその場からジャンプし、光の速さで店前に着地した。
いつもの”暖簾引き“は「国道下」初心者の味論氏にお願いした。
左膝の爆弾を気にしながらもしっかりと暖簾をかき分け、店内の様子を申し訳なさそうに見るこの暖簾引きのフォーム・・・
完璧である。
負傷してるとは思えないかなりバランスの取れた熟練の暖簾引きだ。
見事な暖簾引きにより、すんなり店内に入れたのだが、閉店時間まであと15分しかないとの事だった。
急いで女将さんにレモン酎ハイを2杯注文したのだが、女将さんがレモン酎ハイを頼んでる途中に
「あ!すいません!ポテトサラダも一つくれっぺや!!」と味論氏がフライングで叫んだのだ。
確かに時間はないが、いつものように飲み物が来てから注文すれば良いものを・・・
何故そんなに急いだのか疑問に思いながらも、とりあえず本日正真正銘最後の2人酒ゴングを慣行した。
そしてすぐにポテトサラダもやってきた。
りんごが入ってて、実家のお母さんが作ってくれてたポテトサラダに似ていたのもあったせいか、なんとなく懐かしい味だった。
「お~~い!ぼーっとしてねぇで早くオラの写真を撮ってくれっぺよ!!」
いつもはこういった写真は筆者が撮られるのに、今日は何故か味論氏が自分の写真を撮りたがるのであった。
この男、何か秘策でもあるのだろうか・・・
ポテトサラダに特化した記事が上がるのも時間の問題であろう。
そしてこの店の名物は50円焼き鳥だけでなく、「マグロの刺身」もオススメなのである。
贅沢に分厚く切られた新鮮なマグロが皿一杯に盛られてるので、高コスパで美味しい。
こちらも必須で注文すべき一品である。
我々がいつものように写真を撮り合いっこしてると隣の常連客であろう先輩方が
「おい!兄ちゃんら!この店でそんな高価な電話機は使ったらあかんのじゃぞ!」と叱られたのだ。
「この店ではなぁ~ガラケーしか電波が通らへんのじゃ!だから鶴見区民はみんなガラケーじゃ!ガーーーハッハ!!」
いつもなら「いやいやいや!そんな事あるか~~~い!!!」と全力で突っ込むのだが
いかんせん我々にはタイムリミットが15分しか無いため、長時間先輩の相手をしてあげられるわけもなく
「あ〜そうなんですね~(苦笑)」と冷たくスルーしてしまったのだ。
あの時の粗相をこの場を借りて謝罪させてください。
先輩方申し訳ございませんでした。
鶴見区民の先輩はそんな我々の冷たい反応にも臆する事なく
「ほら兄ちゃん!みてみな!こいつのケータイ電話もガラケーや!!ガーーーーハッハッハッハ!!!」
と続けたのだ。
さすがである。
しかしその時カウンター越しから
「いい加減にしなさい!!!!」
と女将さんが大きな声で先輩方を注意したのであった。
「カ、カッケー・・・」
我々は女将さんの男気に惚れ惚れするしかなかった。
やはり酒場の女将さんはこのくらい強くなくてはならないのだろうか。
そんな事を味論氏と話ながら2杯目のレモン酎ハイをすすってると閉店時間を迎え、あれだけ盛り上がってた「国道下」は静まり返り、ついに我々と奥に座る絵に描いたような昭和のスナックのママさんみたいな女性のみになったのだ。
まだ居たかったし、50円の焼き鳥も食べたかったが、しっかりと夏の恒例行事を見事に果たせたので
今度またゆっくり来ようと心に決め、店を後にする事にした。
そして一緒に店を出た”絵に描いたような昭和のスナックのママさんみたいな女性”と酒場 de 2 Shot!!!!!!
ちなみに「国道下」にはトイレはなく、外の公共のトイレを使うのだが
場所はこの写真の筆者が向いてる方向ですぐ近くにあるので、頻尿の方も安心して頂きたい。
せっかく国道駅に来たので、ゆっくりと雰囲気のある無人の駅の中を散策することにした。
駅舎内には以前は暮らされてたが今はもう誰も住まれてない家があったり・・・
いつまで営業されてたのか分からない「とみや」があったり・・・
窓ガラスが割れてるがそのまま放置されてる家もあれば、外壁には生々しい銃痕のあとがあったりなど・・・
完全に時が止まってる貴重すぎる超DEEP SPOTを改めて堪能した。
割れた窓ガラスは何故そのまま放置にされてるのだろうか。
この地で一体何人の人が米軍に乱射されたのだろうか。
なぜここまで昔のままの状態で残されてるのだろうか。
良い意味でも悪い意味でも時間が置き去りにされた場所で、非常に考えさせられるものだ。
・・・
と言いたいところだが
実際はこの時”小腹が空いたから〜帰り道に博多天神に寄って〜〜あぁそうだ、ラーメンのトッピング何にしようかなぁ〜“なんて事を考えてたのだ。
“はたまた替え玉はするべきかしないべきか”なんて事も考えてたのだ。
こんな神妙な顔つきで。
結局この日は川崎〜蒲田〜国道で5軒はしごして、充分に遊んだ我々はまだまだ国道駅に惜しい気持ちもあったが帰る事にした。
見ての通り味論氏も膝の爆弾から奇跡の復活を果たしたようである。
ちなみに鶴見線に乗って国道駅に来ようと思って頂けた方は
鶴見線のホームと車内の間に気をつけてください。
思ってるより広いんで。
また来年も夏の落し物を拾いに、ここ「国道駅」に来るぜ!!!!!
立ち飲み とっちゃん(とっちゃん)
住所: | 東京都大田区蒲田4-3-4 |
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TEL: | 03-3734-0709 |
営業時間: | 16:00~23:00(L.O) |
定休日: | 日曜・祝日 |