京都「かわしろ商店」創業明治の老舗角打ち店は京都観光ガイドブックにもっと載せるべきっ!
前回の記事で書いた京都の「さたけ」から歩いて10秒ほどのすぐ近くに
事前にイカと味論から
〔宿題酒場〕として貰ってたリストの一つである「かわしろ商店」はあった。
こちらも昼から営業されてたようだったので
「さたけ」を出て20秒後には次の「かわしろ商店」へ華麗にハシゴ酒していた。
「すみません~もう行けますかぁ~?」
「どうぞ~やってますよ~好きな席に座ってください~~」
角打ちと聞いていたのだが
カウンター席もテーブル席も椅子があり、基本的に座れる酒場だ。
なんとなくカウンターに座ろうとすると
「そこのテレビの見れるテーブルに座ってくれていいですよ~」
とママさんが親切に案内してくれた。
「さたけ」に続き、2軒連続で
“テレビの見れる席”を案内されたのは
ボクの酒場ナビ史上初の出来事だ。
京都の人はやはり暖かい。
先客の女性の先輩が一人で既に”呑られてる”のを見てると
これまた”何か起きそうな予感”がしてワクワクした。
「飲みもんはあっちの冷蔵庫から取ってきてくださいねぇ~」
セルフスタイルが角打ちらしい。
大好きな「焼酎ハイボール」をチョイスし
いただいたコップに注いだ。
やはり「土地、雰囲気、体調」関わらず
焼酎ハイボールは裏切らない。
さて、ツマミは何にしようか・・・
出来合いのツマミたちが
今か今かとカウンターの”ステージ上“で出番を待ちわびている。
寒いので手作りのおでんもそそられるが・・・
先輩のカレーライスがとても美味しそうだったので
カレーのルーのみをいただくことにした。
京都の老舗角打ちと言えば
以前記事にした「橋本酒店」が有名であるが
こちらはこちらでまた違った良さで楽しめそうだ。
「カレールー(200円)」
ママさん特製のカレーは
お酒にも合うように少しスパイシーな味付けだった。
具もしっかり入っててうれしい。
カレーが美味しいのだが
やはり目の前にいらっしゃる先輩がどうしても気になる・・・
カレーライスを完食し、のどごし生を呑む姿が女性なのにカッコいい・・・
恐らくこの方只者ではないはずだ・・・
そんな事を考えてると
店員のママさんが話しかけてくれた。
「お兄さん、この辺の人とちゃうやろ?」
「はい、今は東京に住んでまして。けど学生時代すぐ近くの七条西洞院に住んでたんですよ。」
「ほな近いな~」
「八条口側だいぶ雰囲気変わりましたね。」
「そやでぇ~もうすぐこの近くに大学出来るんやで。」
実際大学生時代に
この辺に住んでただけあって、会話も弾む。
「ほな実家もこの辺なん?」
「いや、実家は福知山なんですよ!」
「福知山かぁ~息子の試合の応援で何回か行った事あるわ~」
「息子さん、スポーツなにやられてたんですか?」
「高校野球やでぇ~」
「えっ!てことは『福知山球場』ですか?ボクも高校球児やったんですよ!」
「ほんまに~うちの息子『平安高校』行ってたわぁ~」
「ちなみに息子さん、おいくつですか?」
「今年28歳ちゃうかな~平成2年生まれやわ」
「え、え!ボク29歳なんですけど・・・」
「ほな被ってるなぁ~」
「しかもボク最後の夏の大会平安高校に逆転負けしたんですよっ!」
「うちの息子ベンチ入ってたかなぁ~。一個上やと平安の○○君とか○○君の歳やね」
「うわぁ~今でもその名前覚えてる~」
もしかしたら高校時代にボクはこのママさんの息子さんと試合で戦ってるかもしれない・・・
やはり京都なんて狭いものだ。
ちなみにこの動画は先ほどの会話で出てきた
実際の最後の夏大会の動画である。
三塁から見事ホームインした背番号2番が当時高校球児だったボクだ。
そんなこんなで高校野球トークを
ガチで20分以上してたら
一人の常連さんが入って来られた。
仕事終わりらしく
瓶ビールをとても美味しそうに呑んでらっしゃる。
あらためてなんて平和な酒場なんだろうか。
「橋本酒店」は立ち飲みでワイワイ呑める酒場で
「かわしろ商店」は座りでゆったりと呑める酒場と言ったところか。
気づけば店に居た4人で仲良く会話していた。
男客「この店も結構長いよなぁ~~お兄さん、ここは初めてですか?」
ジュンヤ「はい!」
男客「昔は外に大きな看板があったんですわ。ねぇ~ママ!」
ママ「台風で飛ばされちゃってねぇ~ネットで調べたら出てくるんちゃうか?」
ジュンヤ「ほほぅ・・・あ、もしかしてこれですか?」
先輩3人方にネットで見つけた画像を見せると・・・
男客「そう、これこれ!!」
ママ「あんな大きな看板が台風で飛ばされたからびっくりやわ。」
ちなみに今の看板は新しく作られて
こんな感じだ。
赤の看板が京都の条例に引っかかるらしく
配色を変えたらしい。
看板事件の流れで
先ほどから気になってる先客の先輩に京都の酒場情報を聞いてみる事にした。
ジュンヤ「せ、先輩・・・この辺で昼から呑める店ってありますでしょうか?」
先輩「今やったら『へ』がやってるんちゃうか?」
ジュンヤ「へ???」
ママさん「あんな、隣駅の東福寺の駅前に『立ち飲み へ』って呑み屋があるんや。”あーちゃん”はそこの事いうてるんやわ。」
ジュンヤ「へ~~~。先輩、あーちゃんっていうんですね!」
先輩「もうこの時間からやってるでぇ。」
ジュンヤ「じゃあ今から行ってみますっ!」
ママさん「その店、あーちゃん常連さんやからあーちゃんの名前だしたら一発で分かってくれるわ。」
ジュンヤ「会話に困った時はあーちゃんの名前出させていただきますっ!あーちゃん、記念に一枚良いっすか!?」
あーちゃん「ええで~」
会計330円くらい?という破格のお会計を済まし
更にはママさんから店のステッカーをいただいた。
写真を撮りまくるボクに
ママさんは
「お兄さん、もうすぐしたらこの店のボスが来るんやけど、そのボスは写真とか好きじゃないから気ぃつけてな~」
と教えてくれた。
ボスか・・・
その人が来るまで待とう。
*
*
*
*
10分後すぐにそのボスは現れた。
勿論写真は撮ってないが
これぞボスって感じの女将さんであった。
そんなボスの女将さんと
少し会話して店を出た。
ほんの少しだけ見えるが
この方がボスの女将さんです。
ボスが気になる方は是非とも昼過ぎの時間を狙って、「かわしろ商店」を訪れてみてください。
京都昼からハシゴ酒の旅はまだまだ続く・・・(続)
かわしろ商店(かわしろしょうてん)
住所: | 京都府京都市下京区西之町111-4 |
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TEL: | 075-691-5014 |
営業時間: | 12:00~20:00 |
定休日: | 日曜日 |