横須賀「中央酒場」一生幸せになりたいのなら
「1時間幸せになりたいなら酒を飲め」
「3日幸せになりたかったら結婚しろ」
「1週間幸せになりたかったら牛を飼え」
「一生幸せになりたかったら釣りをしろ」
なんて中国の古いことわざがある。
私が趣味で釣りを始めて4年になるのだが、なるほど、ことわざにするだけあってこれがまた面白い。
特に私は”釣り具”を揃えるのも好きで、釣り具屋に行くとまるで子供がおもちゃ屋ではしゃぐ様に小躍りする。
よく、「待ってる間は何をするの?」と言われるが、釣りに「待ってる」という時間は存在しない。
仕掛けを海に落とし、海の中を想像し、潮流や水位は一定ではないので仕掛けを調節し…
などと、興味がない読者に説明しても仕方がないので割愛。
だがもうひとつ、
釣りをすることで楽しみがある。
都内に住んでいると特にだが、大概、釣りをするには遠出となる。
遠出をすると必然的にそこの「地物」を食べることができるのだ。
まぁ私の場合「地物」というより「地酒場」ではあるが。
横須賀での釣り帰りに「中央酒場」へ行ってきた。
ここは私の大好きな昼から営業している店だ。
綺麗な暖簾を潜ると、左に厨房とカウンターが10数席、右にテーブル席が5つとさらに2階席もあり
なかなかの大箱ある。
席に着き、ホッピー白をお姉さまに頼むと直ぐに届けられた。しかもホッピーの正式な飲み方である「三冷」であった。
期待を予感させる中央酒場劇場に乾杯で幕を開ける。
まずは「アジのタタキ」から。
通常、アジを刻んだ上にネギを乗せることが多いが、このタタキはアジとネギがしっかりと混ぜ合わされている。
作り置きではないって事であろう、合わせるバランスも丁度よく、そして旨い。
「肉豆腐」は肉がやわらかで、豆腐は汁ひたひた。「あさり焼き」は大粒の焼かれたあさりが旨汁と相俟つ。
大好物の「焼きナス」の身は大きく、さらに山もりの生姜を別の小皿で頂ける。
ネギや生姜の薬味をケチらない店は絶対に流行る。もう流行っているか。
是非、酎ハイも飲んで欲しい。ここの酎ハイは所謂「下町ハイボール」なのだが、天羽の梅が多めなのかまろやかでかなり旨い。
どじょう料理も豊富で「どじょうの唐揚げ」というものを初めて食べた。
カリカリ衣をかじると、これまた酒に合う苦みが最高である。
そして何より、ここの店の注文は出てくるまでめちゃめちゃ早い。
お姉さま達が4人で厨房と席を回っているのだが、全員とてもテキパキ動いてるからなのだろう。
大満足で”地酒場”を堪能したのだった。
私が釣りに嵌り込んでしまった理由のひとつには”コレ”があるからなのだ。
今回は、まだ都会と呼べる街のひとつの店ではあるが、これがとんでもない田舎の漁港、小さな島にある古い”地酒場”などの出会いは、釣りをすることで勝手にオマケで付いてくるという最高の副産物なのである。
私も言おう、
「一生幸せになりたかったら釣りをしろ」
中央酒場(ちゅうおうさかば)
住所: | 神奈川県横須賀市若松町2-7 |
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TEL: | 0468-25-9513 |
営業時間: | [月~土]10:00~22:30 |
定休日: | 日曜日・祭日 |