小樽「石川源蔵商店」1891年創業の伝説の角打ちが復活!
酒場も好きだが
野球も好きな僕
試合はやってなくても
球場を外から見るだけで
満足できる僕
せっかく今
札幌にいるんだ・・・
二駅お隣の
北広島までいって
エスコンフィールドを
見に行ってみようか・・・
試合やってない日でも
球場内には入れて
グランドを眺めれるらしいじゃないか・・・
ただ・・・
酒ケジュール的に厳しいんだよな・・・
エスコン行くとなると
いきたい酒場を
ひとつふたつ断念しなければ
なんだよな・・・
どうする・・・
エスコンには
銀座三州屋のエスコン店が
あるらしいじゃないか・・・
どうする・・・
電車に飛び乗り
やってきた駅は・・・
小樽
第119条
行きたい酒場を断念した日が引退する日
の
訓示を思い出した・・・
まだまだ現役でいたい・・・
っていうか・・・
引退てなんやねん・・・
現役ってなんやねん・・・
この街に
伝説の角打ちが
復活したと聞いた
すぐにでも
駆け付けたいが
せっかく小樽に来たんだ
少し
散歩してからにしよう
おっ
ココでも吞りたかったが
夜は札幌に戻らないといけない
無念だ
おっ
ココは後ほど
これたら来たいな
笑福亭やのに
たけしで
ややこしいビルッ!!
この2軒ハシゴしたら
オモロイんやろなぁ
夜は札幌に戻らないといけない
無念だ
運河のほうにも
足を運んだら
くたびれた
休憩で立ち寄った
光喫茶店
の非日常感よ
トイレへと繋がる道は
もはや
おとぎ話だった
小樽をぐるっと回り
いいころ合い
さぁ
見せてもらおうか
伝説の復活とやらを
出たっ!!
いや
出たのか・・・?
今にも
朽ち果てそうな建物・・・
本当にココで
いいのだろうか・・・?
旗に書かれた
立ち飲みの文字発見っ!!
出たっ!!
石川源蔵商店っ!!
ゾクゾクしてきた・・・
エグいぐらいに
歴史がありそうだぞココ・・・
いざっ!!
わぁぁぁぁ
いい感じの
ごちゃっと感
福岡の吉武酒店のような
ゴチャゴチャハチャメチャ感でなく
雑多とはしているが
ちゃんと整っている
所々に
昭和レトロ
大正ロマンをちりばめて
なんというか・・・
おもちゃ箱と
表現したい眺めが広がる
懐かしい
500mlの瓶ファンタ
中身も入っていて
なんてお宝なのでしょう
車や戦車のプラモが
ギチギチに
マニアの方が見たら
ヨダレモンの品揃えだろう
戦闘機とかもある
プラモの箱の並びって
見とれちゃうな
「いらっしゃ~い」
ダンディな
店主さんがお出迎え
山田五郎を
より優しくなさったような
風貌でらっしゃる
「こっから お一つ選んで下さい」
ベビーチーズが
お通しって
ことですね
生ハム味いただきます
さぁ酒だ
壁のドリンクの
品書きを見て・・・
ん?
量り売り価格とな・・・
いや
平成9年の品書きやんっ!!
その下には
上戸彩からの
メッセージもあるし
おもちゃ箱だぜ
石川源蔵商店
まずはビールだ
赤星を所望
わっ
と歌いたくなるハンケチも
敷いて頂けて
グラスも
年代物じゃないかしら
「マスター すいません」
「なんでしょうか」
「随分と年輪を感じるんですが・・・」
「明治24年創業でした」
「わっ!!昔過ぎてイメージわかないですっ!!」
「福沢諭吉は 生きてたんじゃないですかね」
「歴史エグっ!!」
「あっ この方が創業者でらっしゃる・・・?」
「創業当時は 醤油味噌醸造場でして」
「曽祖父は かなり羽振りが良かったんですよ」
「金持ちだったんですね・・・」
「この羽織 曽祖父が着てたモノなんですが」
「家紋も入ってお高そうな」
「裏地を見て下さい」
「はい・・・」
「うわっ! イカツイ柄ですねっ!」
「表地は 目立たぬよう控えめにしてて・・・」
「はい」
「裏地に 金かけてお洒落してたみたいで」
「お金の使い方 粋でらっしゃるっ!!」
お酒とおツマミの
追加を
日本酒 ワイン
おでん ピザ 餃子と
選びかねる
「小樽名物あげ蒲鉾 ってのが気になります・・・」
「旨いですよ 知り合いが作ってるんですが」
「それとハイボール下さいっ!!」
揚げられた蒲鉾が
何種類も
ハイボールは缶ののヤツを
氷入りジョッキに注いで
「こちらから チーズ棒 イカつまみ ジェノベーゼ」
「じぇじぇじぇっ! ジェノベーゼですとっ!」
「カラミダンゴ いかペッパー パンロール」
「パッパッ パンパンスパパンパンロールッ♪?」
さすが名物
変わり揚げ蒲鉾
旨いモン揃い
特にいかペッパーは
僕の大好きな
鳥取の高塚かまぼこ店の
に似たジャンクさで超絶品
こりゃ
絶対旨いぞ
「知り合いついでに こんなのは如何でしょう?」
「ワインですか・・・」
「こちら 日本のワインぶどうの父」
「日本のワインぶどうの父・・・?」
「川上善兵衛が開設したワイン蔵の・・・」
「なんか頂きますっ!!」
「善兵衛は 勝海舟にワインを教わったみたいで」
「ってことは 実質勝は日本のワインぶどうの祖父ですね」
「あはは そうなりますね」
「芳チュンかつチェン細な お味でチュね」
「・・・」
「すいません・・・」
「・・・」
「言い慣れて無いんで 芳醇かつ繊細って」
「ブドウ本来の味を ギュッと濃縮しているのが特徴で」
「濃チュクされてマチュね」
「・・・」
「・・・」
「復活ってことは 一度閉店してたってことですか?」
「10年前に 親父が引退しましてね」
「2年前に ワタシが立ち吞みとして」
「8年閉めていた店を再びって キッカケは・・?」
「ワタシの定年ってのもあったんですが」
「はい」
「小樽昭和ノスタルジー って写真集が出ましてね」
「写真集・・・」
「その名の通り 小樽の古い景色を集めたヤツなんですが」
「はい」
「この店も 掲載されたんですよ」
「創業明治24年ですもんね」
「これなんですけど」
「わっ めちゃ渋い色合い」
「このカウンターは・・・」
「はい」
「目の前のコレです」
「わっわっ テーブル名鑑に載せときます」
「てーぶるめいかん??」
「テーブルの『面』と『角』を収めた写真集です」
「写真の 店のこの部分は・・・」
「はい」
「ほとんど変わらずのままです」
「ぬおっ! ポスターの女性の美しさもそのままにっ!」
「小樽昭和ノスタルジーの 最後のページの写真はですね」
「はい」
「この店で店番やってる 親父の写真だったんですよ」
「うわっ ホントですね」
「この店は 小樽の誇り なんだなって思いましてね」
「はい」
「親父は亡くなったんですが」
「はい・・・」
「親父の仕事 継いでみたくなったんですよ」
「マスター 素敵ですっ!!」
「見てくださいよ この親父の自慢たらしい顔をっ!」
マスターは
大手車メーカで
エンジニアを長年されていて
世界中の工場を
飛び回ってたとのこと
いわゆるエリート
おそらく
定年後も
その会社で働けただろう
たった1枚の写真が
マスターの握っていたレンチを
栓抜きに持ち替えさせた
「マスター また来ます」
「お待ち申し上げております」
帰り際
入り口付近の
たばこの自販機を見ると
僕が初めてタバコを買った29年前より
20円安かった
石川源蔵商店を後にして
向かったのは
ちょっと距離のある
みよ福ではなく
目と鼻の先の
なると
あはっ
この若鶏の半身揚げ
立石の鳥房ぐらい
美味しい
こちらの小樽もどうぞ
↓
石川源蔵商店(いしかわげんぞうしょうてん)
住所: | 北海道小樽市稲穂4-4-1 |
---|---|
TEL: | 080-7947-0810 |
営業時間: | [月・金~日] 13:00~23:00(最終入店21:00) [水・木] 17:00~23:00(最終入店21:00) |
定休日: | 火曜・第2,4水曜 |