『京都三大店構え酒場』に認定します!! 烏丸御池「西本酒店」
前回京都烏丸御池の「にこみ 鈴や」で呑んだあと
次なるハシゴ酒へ向かう為、Googleマップで場所を確認してみると・・・
鈴やから歩いてすぐのところだった。
100メートル以上先からでも分かる赤提灯の存在・・・
間違いなく、あそこだ。
店前で呑られてる人も確認出来るぞ。
いつも以上に赤提灯と飲酒人の発見センサーが研ぎ澄まされているのが分かる。
まだまだ鈴やの余韻は残ってるけど、この外観をみて一瞬で気持ちが切り替えられた。
「西本酒店」
このカッコ良過ぎる外観!!
ネットで検索した時に1枚目の画像がこの外観だったので
それ以上のことは調べずに、この酒場をチョイスした。
東京足立区大師前にある「伊勢末商店」なみに
ゾクゾクする外観だぜ・・・
営業してるかも確認してなかったので
正直やってなくても、外観だけでも拝めたらいいなくらいの気持ちだった。
営業しててくれてありがとう、西本酒店・・・
本当の本当に来てよかったと思える外観です。
外のテラス席で呑めるスタイルで
詰めれば10人くらいは呑めるだろうか。
「ちょい飲みできます」の文字が今まで以上に嬉しい。
本当にここで呑めることがより現実的になったぞ。
注文の際は下のボタンを押してくださいと書いてあるが
そんな王様気分になるわけにはいかない。
「呑ませていただきたい」のだから
こっちから行かねば。
店内の感じも見たかったので、早速ライドオン。
凄まじいお酒の数で外観負けしてない店内の雰囲気も素晴らしい。
店員のお兄さんに外呑みの旨をお伝えし、生ビールをお願いした。
写真は撮れなかったが、お兄さんのTシャツを見ると
ロックバンド「BAD BRAINS」Tシャツである。
今のとこ全てがパーフェクトだ、西本酒店。
キンキンに冷えたハートランド中ジョッキが400円で呑める幸せ。
こんな素敵な場所で呑めるんだから800円くらいの覚悟はあったぞ。
椅子に座って5分くらいで何ヶ所も蚊に噛まれたけど
「まだ夏なんだ、ビアガーデンみたいで逆にいいぞ」
って素直に思えた。
蚊よ
心いくまで思いっきり、オレの血を吸うが良い
そんな気分になった。
1人で外呑みを楽しんでいると
さっきお兄さんとは別の、恐らくマスターが話かけにきてくれた。
「どこから来はったん?」
「へぇ〜東京から〜」
「これ京都ウイスキーっていうやつで、おすすめしてるからよかったら見ていってな〜」
マスター自らが
店に来るお客さん全員に京都ウイスキーの宣伝を頑張っているのだが
その姿勢が素晴らしいな。
テラス席にはいろんな雑誌の西本酒店特集があった。
マスターが西本さんで
最初に話してくれたお兄さんが”番頭”の中村さんか。
テレビでも特集されてたんですね。
っていうか
こんな特集されているのに、なんでこんな京都の素敵角打ちを知らんかったんやろ・・・
まだまだ京都酒場の歴史は深そうやな。
あ、皆様ご安心ください
ちゃんとおつまみもいくつかありますので・・・
「竹中缶詰 天の橋立印」だと・・・
日本三景と関係がある缶詰なのか。
実はここが日本酒場三景に選ばれているとか・・・?
せっかくなんで高級そうな缶詰をチョイス。
「子持ちししゃも油漬」
生ビールが無くなったことだし、次は何を呑むか・・・
先ほど鈴やではビビって日本酒から逃げてしまった自分がいる。
しかしこんな素敵な角打ちがオススメしている日本酒からは逃げることなんて出来るわけがないので
西本マスターに「本日の日本酒」をお願いした。
城巽菊(じょうそんぎく)純米酒を
マスター自らがおちょこいっぱいに注いでくれ
注ぎ終わると
「口からお願いします」とアドバイスを言っていただけた。
日本酒のことは全く分からないが
高級ししゃもと日本酒の相性は酔いぞ。
全てはこの環境がうまく丸め込んでくれてるような気がした。
”呑んでる”のではない
”呑まされてる”って表現をすればいいのだろうか
多分違うと思うけど。
さぁ閉店の時間が迫ってきたし、この後の酒ケジュールも詰まってるので
もっとこの店のことを聞き出しにいくとするか。
日本酒を飲み終え、マスターに接触を試みた。
「マスター、この店は創業何年なんですか?」
「ここに書いてる資料やと、明治35年って書いたるけどなぁ〜たぶんこれは間違ってるわ」
「詳しい創業は誰も分からないんですね・・・」
「まぁ大体創業120年くらいですね〜私が3代目なんですわ」
「マスターの後の後継っていらっしゃるんですか??」
「後継はさっきの息子がやってくれるんです」
む、息子さん・・・?
先ほど見た雑誌の情報だと、さっきいらっしゃった番頭の方は中村さんって名前で苗字が違うぞ・・・
ちょっと聞きにくい質問だが、思い切って聞いてみるか・・・
「番頭さんって中村さんってお名前ですよね?む、息子さんなんですか・・・?」
「血は繋がってないんやけど、息子みたいなもんなんです。というか息子やと思って接してます。あの子は学生の時からずっとこの店手伝ってくれてて、この店継ぎたい言うてくれたから任すんですわ。だから私にとってあの子は息子なんです」
最後の最後でめちゃくちゃ良い話が聞けた。
西本酒店、これからもまだまだバトンは繋がれ
歴史は更新されていくだろう。
勝手にボクが
西本酒店を『京都三大店構え酒場』に認定します。
最後にもう一度
これは酒場絶景に登録もんやな・・・
西本酒店(にしもとさけてん)
住所: | 京都府京都市中京区姉小路通西洞院西入宮木町480 |
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TEL: | 075-221-0452 |
営業時間: | 12:00~19:00(土曜日は20:00) |
定休日: | 日・祝日 |