阪東橋「磯村屋」日本最古!?の焼きそば屋さん
ネット社会のこのご時世・・・
ありがたい情報から悲しい情報まで色んなニュースが嫌でも入ってくる。
以前から[阪東橋にはいつ潰れてもおかしくない焼きそば屋さんがある]という情報をよく目にしてた。
前にも書いたが・・・
【酒場ナビ酒訓第10条】に
『いつ潰れるか分からない古い酒場は潰れる前に訪問を済ませろ』
という掟がある。
気づけば筆者は無意識のうちに阪東橋へやってきた。
「横浜橋商店街」
別名『誘惑の多すぎる商店街』を抜けると
次は「三吉橋商店街」が姿を現した。
(横浜橋商店街についてはまた後日書かせて頂きます)
「三吉橋商店街」は
『日本一かわいい商店街』と言われてるみたいだが
どっちかというと昭和感が強い印象だった。
少し歩くと「居酒屋釜山」があり・・・
入り口には『花見に行きましょう!』と書かれた貼り紙が貼ってあった。
誰に向けたメッセージなのだろうか・・・
貼り紙の内容から推測すると
この日(4月1日)朝10時に「居酒屋釜山」に集合して、「根岸公園」へ花見へ行くというプランみたいだ。
店を閉めてまでして、花見へいくという破天荒っぷりだ。
この花見に乗り込む作戦も思いついたが、エイプリルフールで嘘かもしれないという不安も多少あったので止めておいた。
その他に激渋な豆腐屋さんがあったり・・・
喫茶店なのに、ラーメン推しの店があったり・・・
昼カラオケが1000円で出来て、プラスで500円払えばランチもついてくるあまり見かけないカラオケスナックがあったりなど・・・
まぁカワイイと言えばカワイイ商店街だ。
そんな「三吉橋商店街」を抜けると
確実に今は営業されてないであろう「揚物総菜専門店 池田屋」があり・・・
その隣に今回目的の店が遂に姿を現したのだ。
「磯村屋」
Google mapなんて必要としなくても、一発で分かるこの佇まい。
たしかに「いつ潰れてもおかしくない焼きそば屋さん」と言えば、失礼だが納得が出来る。
この日営業されてるのを確認し、さらに営業時間を確認すると・・・
朝10時から17時30分までで、週2日しっかり定休日をとる
“あまり頑張らないスタイル”のお店だ。
勿論この手のお店は酒場ナビとしては得意分野なのである。
席が空いてるかを『スタンダード暖簾引き』で確認し、早速入店した。
紹介が遅れたが、今回この阪東橋ハシゴ酒ツアーに同行してくれたのは
以前『読者飲み』で一緒に呑んだ熊本のタケさんの知り合いであるユースケさんにも来て頂いた。
ユースケさんとは新板橋の「SHOWA」で一緒に呑んでから
実はちょくちょく遊んでいるのだ。
そんなユースケさんと店の雰囲気がよく見える一番奥のテーブル席へ案内された。
冷蔵庫前にいらっしゃった店員さんに、アルコール類を注文しようとして呼び止めたのだが・・・
やはり事前情報通り、この店にはアルコール類がなく
飲み物はソフトドリンクのみだったのだ。
しかしそんな事は想定内だったので、サカバーの執念で
コンビニにて缶チューハイを買っていたのだ。
(※店側に許可は取らせていただきました)
こちらがメニュー表で
オススメは全部トッピングの『三色』との事だったのでそちらをチョイス。
ポイントはポテトが入ってると言う事である。
バンダナが似合いすぎるご主人様に注文した。
入店時に気になってたおでんをアテに
焼きそばが出来るまでの時間をしのぐ事にした。
おでん各種(どれでも85円)
「磯村屋」におでんがあった事にびっくりもしたが
逆に「おでんをアルコール無しでどう戦うと言うのだ!?」と言う疑問もあった。
この日は春の選抜高校野球真っ只中。
店内のテレビでは「花巻東」-「大阪桐蔭」の名門同士の試合が繰り広げられていた。
おでんをアテに酒を呑みながら、高校野球観戦・・・
最高過ぎるシチュエーションに
「高校野球懐かしいばい」
と呟くユースケさん。
筆者と同様に元高校球児の血が騒いだみたいだ。
甲子園で戦う高校球児たちのグラブ捌きに熱くさせられたが・・・
この日は大女将さんの”コテ捌き“に首ったけだった。
どうやら焼きそばは大女将さんが全て担当してるらしく
注文が入れば、自らが鉄板前(グラウンド)に立ち、バット(コテ)を振り回すみたいである。
若手の高校球児たちよ・・・
これがベテランの技だ!!
三色焼きそば 大盛り(400円)
“にく”と”たまご”と”ポテト”が入った豪華メンバーの最強焼きそば(チーム)である。
『センバツ焼きそば選手権』があるなら
間違いなく神奈川代表に選ばれるであろう。
そんな三色焼きそばをロールアップで。
優勝候補の焼きそばを一口食べると
そこにはソース味だけではなく、決してカップ焼きそばやコンビニ焼きそばでは作る事が出来ない熟練の味が口の中に広がった。
ユースケさんと二人して
「お~~~~!」
と店内(球場)中に歓声を飛び交わせた。
甲子園で清宮選手がホームランを打った時よりも
すごい歓声だったのは間違いないはずだ。
女将さんが
「お好みでコショウもかけてみてください」
と言っておられたので、途中からコショウをかけたのだが・・・
「ソースとコショウって実は名コンビなんやで」
って大阪人に道頓堀前にて大声で演説したくなるくらい、味が進化したのであった。。
センバツ高校野球の強豪同士の試合も終盤で盛り上がりを見せるなか
こっちはこっちで熱い戦いを見せる我々に磯村屋ファミリーはこちらに物凄い熱い視線を送ってた・・・
のではなく
後ろのテレビ放送されてるセンバツ高校野球を見てただけだった。
「ボクも高校野球をやってましてねぇ~」
「当時は4番やったんですけど、今はバットをジョッキに変えて毎晩ホームランばいっ!!」
磯村屋ファミリーを盛り上げるユースケ選手。
ゆっくりと時間は流れ、いつの間にか
「花巻東」-「大阪桐蔭」の試合も終わっていた。
「次の酒場へいきますか」と我々もここらで区切りよくゲームセット。
最初から最後まで相手(対決)してくれた仲良し磯村ファミリーと酒場de2Shot!!!!!
このチームワーク抜群の「磯村屋」がいつか潰れたら・・・
夏の甲子園で負けた球児のように、号泣するんかなぁ~・・・
そんな事を思いながら、阪東橋ハシゴ酒ツアーは”延長戦“に突入するのであった。
【閉店】磯村屋(いそむらや)
住所: | 神奈川県横浜市南区八幡町4 |
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TEL: | 045-261-0956 |
営業時間: | 10:00~17:30 |
定休日: | 水、木曜日 |