赤土小学校前「小さなやきとり屋」 すごい場所にある屋台で女子小学生たちと呑んでみた
「今日は下町でもんじゃ喰いてぇなぁ~」
別に夢に出てきたわけじゃないが、目覚めた時にふとそう思った。
本所吾妻橋「おかとく」のような渋いもんじゃ屋さんで小さな『ヘラ』を振り回したい。
思いったったらすぐ行動。
レトロな都電荒川線に揺られて「荒川遊園地前」へやってきた。
ずっと昔からマークしてた荒川遊園地近くにある「こどもの家 きくや」はご覧の通り、既に閉店している。
ネットで調べると2018年11月に閉店してしまったとの事だ。
閉店して4年も経ってたのか・・・
きくやの閉店は知ってたけど、”この町なら素晴らしいもんじゃ屋があるだろう”
もしかしたら”きくやを継承したもんじゃ屋さんがあるのでは?”という意味を込めてやってきた。
結果的にこの日は楽しく鉄板でもんじゃを焼く事が出来た。
「浜作」
女性店員2人で切り盛りされてたもんじゃ屋「浜作」。
大変ウマッシュでございました。
もんじゃとは全く関係ないのだが
荒川遊園地前に行く前に立ち寄った焼き鳥屋さんが最高過ぎたのでそちらを紹介します。
もんじゃを喰らうまで時間はたっぷりあったので、Googleマップをネットサーフィンしていると
少し怪しげな焼き鳥を見つけたので突撃することにした。
大通りの角を曲がるとそこは住宅街。
こんなところに焼き鳥屋さんなんてあるのか?
最近本当によくお世話になってるGoogleマップさんを信じて、目的のピンまで歩くが
たどり着いたのは公園・・・
「えっ!?バグってるやん、この情報・・・」
と思った矢先、公園横に見えた茶色い物体。
もしかしてあれかっ!!!
物置きにも見える小屋みたいな建物をよく見ると赤提灯が!
あっけにとられてると次は小学生くらいの女の子たちが
年配の女性にダンスを披露しはじめた。
まるで孫がおばあちゃんと遊んでるような雰囲気である。
「ここって焼き鳥屋さん・・・なんですか?」
「こんな感じだけど、そうです~」
「呑めるんですか??」
「相席でよければどうぞ」
店内へと奥に進むと焼き台と沢山の焼き鳥が!!
本当にここは屋台の焼き鳥屋さんなんだ・・・
相席の相手は先ほどの女子小学生たちだ。
「この子たちってママのお孫さんとかですか?」
「いえ、この子たちは近所の子たちで、ここがちょっとした溜まり場みたいになってるの」
屋台の焼き鳥屋が溜まり場の小学生・・・
素晴らしすぎる。
安心してください、勿論この子たちはお酒呑んでませんから・・・
「元々はもっと目立つところで場所借りて営業してたのよ」
「でもね、家賃が払えなくなってね。結果ここで営業することになったの」
「ずっと屋台での営業なんですか!?」
「そう、ずっと屋台でやってるの」
「町屋で屋台やってる人たちを見て、”私も屋台をやりたい!”って思って保健所の人に色々聞いたの」
「行動力凄いっすねぇ・・・」
「最初はいろんな人にやめときなさいって言われたわ」
「へぇ、なんでなんですか??」
「屋台って店舗を借りる事が出来ない人たちがやる仕事ってイメージが昔は強かったの」
「だから女一人でそんな仕事辞めといた方がいいんじゃないのって」
「その意見をスルーして、結果長年屋台をやり続けるって凄すぎますよっ!!」
「もう気づいたら32年やってるわ」
「飲み物は自分でそこから取ってね!」
テーブルの横にはクーラーボックスがあって
そのなかには缶ビールと缶酎ハイたちが入っていた。
目の前ではトランプゲームをする女子児童たちがいる。
そんな状況で今から呑むなんて・・・
なんだか”お父さん”になった気分だ。
昼から酒を呑む”お父さん”はやっぱり形見が狭くて
焼き鳥が焼かれるママさんの方へ逃げ込んだのであった。
1本50円~という激安価格な焼き鳥。
1本50円って鶴見区「国道下」を思い出すなぁ・・・
そういえば先日ついに閉店したんだよなぁ~・・・
「そういえばママさん、この場所って公園のものになるんですか!?」
「ここは私の自宅の庭よ。ほらあそこに見えるのが私の自宅」
ママさんが指さすほうには確かに立派なお家が!
細長い庭だっ!
ここに屋台を持ち込んで営業を開始したというのだから
ママさんの発想力と行動力にあっぱれだ。
店名はその名の通り
「小さなやきとり屋」
というみたいである。
ネットに記載がないので注意して欲しいのだが
営業時間は15時~18時。3時間のみのショートな営業だ。
何でも話してくれるママさんのトークを聞いてたら、あっという間に注文した焼き鳥が出来上がった。
「焼き鳥各種」1本85円
「手羽先」1本150円
「ウインナー」1本50円
安くて、小さくて、可愛くて
子どもでも食べやすいよう甘くて優しい味
と言えば一番分かりやすく伝わるだろうか。
おやつ感覚でも、晩酌用でもいけるヤツだ。
ウインナー10本頼んでもワンコインなのか・・・
学校終わりにみんな仲良く集まって遊んでるこの風景。
よくある風景だが、ここが焼き鳥屋さんって事を忘れてはいけない。
そしてこのママさんの孫でもなく、血のつながってない近所の子ってのも素晴らしい。
勿論この子たちの親から場所代なんてお金を取ってるわけでもない。
なんて懐の広いママさんなんだ・・・
ボクはなんとなく小学校の『学童保育』を思い出した。
放課後に謎の掘っ立て小屋に集まって、先生でもない”謎のおばちゃん”たちに遊んでもらったり
勉強を教えてもらってたなぁ。
ココは
『呑める学童保育』
とでも名付けようか。
大衆酒場、立ち飲み、角打ち、食堂、スナック、BAR・・・
色んな酒場があるが、やっぱりボクは屋台が一番ヒューマンドラマを感じる。
屋台の数だけドラマがある。
今後も屋台探索に力を入れていこう。
酒場ナビYouTubeチャンネルでも「小さなやきとり屋」を紹介してるんで
こっちも是非ご覧ください!!!
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こちらの屋台も是非!
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◆屋台酒場一覧◆
小さな焼き鳥屋(ちいさなやきとりや)
住所: | 東京都荒川区東尾久3丁目24−7 |
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TEL: | 不明 |
営業時間: | 15:00~18:00 |
定休日: | 月曜日 |