川越「小峰商店」 呑める駄菓子屋で絶滅危惧種的焼きそばを啜ってみた
こんなところで呑めるの!?
ってワクワクを味わえる酒場が好きである。
これまでに酒場ナビは
『呑める魚屋』、『呑める肉屋』、『呑める八百屋』、『呑めるスーパー』
を紹介してきた。
と言った
もはや理解不能の酒場にも偶然なのか、必然なのか、出逢えることが出来た。
それはそれは、まぁまぁ長い歴史の中
色んなところで呑んできた。
そんな『呑める〇〇屋』シリーズ史上一番”ほっこり”出来るジャンルと言えば・・・
5年ぶりに「川越小江戸」へやってきた。
都内からプチ遠出するにはちょうど良い距離の川越市には
レトロなこの街がある。
『駄菓子』
子供の頃、大好きだった駄菓子屋さん
子供だけのモノと思っていたが、川越小江戸の駄菓子屋には大人たちで溢れかえっていた。
駄菓子が嫌いっていう人にはこの世には存在しないだろう・・・
食べすぎると
お母さんに怒られ、食生活も偏ってしまうが
そんな不安材料は全て駄菓子の可愛さが吹き飛ばしてくれる。
それでいて、カゴいっぱいに駄菓子を入れても
ぜいぜい500〜600円くらいで済むのだ。
子供の頃はお金の問題で制限がかけられてたけど、今は制限なんて全くと言っていいほどない。
大富豪気分さえも味わせてしまう駄菓子屋・・・
はっきり言って大人になってからの方が楽しめるのだ。
人が集まる観光名所の駄菓子屋程々に・・・
ボクは「川越城 本丸跡」へ向かった。
ボクがあえてわざわざこっちまで歩いてきた理由は
城に興味があるとかではなく・・・
ちょっと変わった駄菓子屋に来たかったからだ。
「小峰商店」
小江戸の観光名所的駄菓子屋さんではなく、昔からあるであろうガチの駄菓子屋さんだ。
ワクワクとドキドキはさっきよりも強めである。
懐かしい匂いと
子供たちの声が聞こえてくる。
これですよ、これ
やっぱり駄菓子屋は大人より子供の方が画になるんですよ。
そんなどこにでもありそうな駄菓子屋さんではあるが
少し違うと言えば、テーブルと椅子が置いてあるということだ。
先ほど冷蔵庫ではしっかりと缶ビールと川越カップ酒の存在を確認出来た。
そう、ここ小峰商店は『呑める駄菓子屋』なのである!
冒頭で書いた
『呑める〇〇屋』シリーズ史上一番ほっこり出来るジャンルと言えば、やっぱり駄菓子屋だろう。
早速缶ビールと
数ある精鋭たちから悩みに悩んで、駄菓子を選出。
足りなくなれば、またいくらでも買えばいい。
余った分は持って帰れば良いだけだ。
ワンコインで買える幸せってコレだ。
悩みに悩んで選んだ、コチラの駄菓子たち。
缶ビールに合いそうなヤツとジャケがカッコよくて選んだヤツ。
あぁ「さくら大根」よ・・・
キミは真っ赤で丸くて、なんて可愛いんだ・・・
大根史上一番身体に悪い食べ方・・・
それがさくら大根だろう。
そんな罪な可愛い子をツマミに呑む缶ビールが
最高にウマッシュっ!!!
昼からレトロな駄菓子屋で呑めるなんて・・・
幸せと『タラタラしてんじゃねぇ〜よ』を噛み締めた。
そしてこれで終わりじゃないのが小峰商店のすごいところだ。
なんと「焼きそば」も食べれるのである。
ひらがなで書かれた「やきそば」の文字と
「並もり300円」の文字に期待しか出来ない。
これを頼まずに帰るなんて、お菓子の食べ過ぎより罪だ。
お母さんにも、逆に怒られるだろう。
注文すると、マスターが大鍋で焼きそばを作ってくれた。
大鍋で作るって珍しいな・・・
「やきそば 並もり(300円)」
太麺で薄めの味付け
そして野菜は最小限。
もし居酒屋で
「駄菓子屋の焼きそば」ってメニューがあって、これが出てきたら納得の一品だ。
焼きそばはやっぱり太麺の方が美味しく見える。
野菜は少なめだからべちょべちょしていない。
味が薄めなのは、子供達でも食べやすくしてるからだろうか。
濃い味が希望の方は、卓上にソースが置いてあるのでご安心を。
ボクもこのあとたっぷりとソースと一味をぶっかけ・・・
それどころか、こんなことまでしちゃいました。
禁断すぎる『駄菓子トッピング』。
駄菓子を料理のトッピングとして使ったのは
船堀の駄菓子&もんじゃ焼き屋「田中や」以来だろうか。
食べ物で遊ぶな!って子供の頃は怒られたが
今は誰にも怒られない。
安心して遊ぶ事が出来る。
そしてここで言う”遊ぶ”とは
ネガティブな表現ではなく、ポジティブな表現である。
映えを狙った素晴らしき大人の遊び・・・
最終的によく分からない料理になってしまったが
トッピング駄菓子具合によっちゃ、とんでもない化け物に進化しそうである。
すぐに改良が必要だ。
テンションが上がり、思わず追加で駄菓子を購入。
スクラッチ付きの駄菓子を開封すると
「はずれ」の文字が・・・
ふふ、残念だったな
オレは今日と言う日が大当たりなのさ。
「一人200円までだからねえ〜」
4人の子供を世話するお父さんが子供たちと入店してこられた。
「え〜!もっと買いたい〜!!」
なんて文句を子供達は誰一人言わず、本気で駄菓子に向き合う姿に
猛烈に心が打たれた・・・
駄菓子屋には”これ”があるんですよ・・・
酒場ナビYouTubeチャンネルのショート動画でも紹介してるんで
雰囲気だけでも味わってみてください。
『駄菓子屋』
安さの裏にはしっかりとヒューマンドラマがあり
懐かしい思い出を良い感じに思い出せてくれる
とっても素敵な空間。
こんな酒場あれば、是非是非教えてくれませんでしょうか。
小峰商店(こみねしょうてん)
住所: | 埼玉県川越市郭町2-25-9 |
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TEL: | 049-222-4410 |
営業時間: | 10:00~18:00くらいまで |
定休日: | 月曜日 |