都道府県名を屋号にしている

酒場をよく見る

 

酒場ナビで掲載してるだけでも

岐阜屋　山形屋　大阪屋　愛知屋　鹿児島屋

栃木屋　埼玉屋食堂　岩手屋

など様々

 

 

地域名でも

難波屋　川越屋　戸越屋　仙台屋

なんかがある

 

都道府県屋号は

店主や先代の

出身地が由来ってのが多い

 

地域屋号は

その街を代表する店になるぞという

意気込みを感じる

 

 

むむっ！！

 

 

大阪に

なんでこの屋号やねん町中華が

2軒あるな・・・

 

 

聞きにいってみるか

 

 

 

 

1軒目は

西田辺

 

御堂筋線天王寺の

二つなかもず寄りの駅

 

 

 

 

駅から歩くこと10分

 

大阪名物

晴れていても

さすべえに傘を差しっぱなしにしてる自転車を

発見した場所が・・・

 

 

 

 

出たっ！！

 

南極っ！！

 

 

中華料理だから

北京飯店

とか

台湾料理だから

淡水軒

とかはわかるが

南極てなんでやねん・・・

 

南極料理なんて無いやろ・・・

 

 

 

 

南極料理人って映画があったな

 

マスターの前職が

それなのか・・・？

 

だとしたら

料理の腕前は大したものなはず

 

 

 

 

おっ！！

 

ごぶごぶステッカーが貼ってある店に

ハズレ無い説

 

心躍る胸弾む

 

 

いざっ！！

 

 

 

 

赤が眩しい店内

 

町中華の赤は裏切らないって

誰かが言ってたっけ

 

お母サマごしに見えるは

コワモテの大将

 

あの人が南極の名付け親だろうか？

 

 

 

 

ちょいと見にくい

お品書きを凝視

 

中華飯と書いて

しなどんぶりと読むんだ

 

かしわって呼び方関西やな

 

 

おっ

 

アイツにビビビッっと来たぜ

 

 

 

 

ぶた天ぷらにしてみた

 

小エビの天ぷらと並び

大阪町中華では

出現率の高い揚げ物

 

 

 

 

白い仕上がりなんだ

 

通天閣下の香港のぶた天は

もっと褐色だったと

記憶するが

 

 

 

 

王将のから揚げのごたる

魔法の粉をつけて

いただきます

 

 

 

 

おほっ

 

もっちりとしている

 

こいつぁ

衣に小麦粉ではなく

タピオカ粉入れてるやがるな大将

 

知らんけど

 

新食感の天ぷらで

癖になりそうだ

 

 

 

 

「お父さん　なんで南極ていう店名なんですか？」

「おっちゃんが修行しとった店がな　南極やってん」

「修行先が・・・そこはなんで・・・？」

「南極観測船の　宗谷そうやってわかるか」

「聞いたことあります」

「宗谷が南極に初めて行った年に　開業したから南極にしてんて」

「そこの暖簾分けってことですか」

「そういうこっちゃ」

 

 

 

その年の出来事を屋号にするという

パターンがあるとは・・・

 

野茂が初めて

メジャーリーグで投げた年に開業した

ロサンゼルス

っていう店も探せばあるかもだな

 

 

 

 

2軒目は

東部市場前

 

関西本線天王寺の

ひとつ奈良寄り駅

 

 

 

 

東部市場前というぐらいなんで

卸売市場がある

 

市場めしが気になるが

ここはスルー

 

 

 

 

町中華で飲ろうぜに出てた

笑福亭も

後ろ髪引かれながら通り過ぎる

 

 

 

 

体感

陸の孤島か

ギリ孤島ではないぐらいか

まぁまぁ歩いた先に・・・

 

 

 

 

出たっ！！

 

宇宙っ！！

 

 

陸の孤島どころか

この世の果て

 

大気圏て案外簡単に

超えれるんですね

 

 

 

 

食品サンプル確認

 

ラーメンやら天津飯やらが並んでるので

中華料理を提供されるのは

間違いないだろうが

もう一つ言えるのは

ここで食べるものは全て

宇宙食

ということ

 

 

宇宙食初体験だぜ・・・

 

 

いざっ！！

 

 

 

 

ぬわっ！！

 

カワイイッ！！

 

 

意表を突かれたチャーミングさに

君に胸キュン夏の印画紙

 

 

感情があふれてくる・・・

 

これが

エモいというヤツか

 

 

 

 

床は亀甲を並べて

お花のような柄に

 

その深緑色に合わせた

椅子の緑がまたキュート

 

手洗いの水色と

壁の緑のタイルのバランスが

愛おしい

 

ホンマにここ町中華か・・・？

 

足が地につかない

 

フワフワと無重力のような

 

宇宙だけに

 

 

 

 

ここも

ご夫婦お二人で

切り盛りなさってるご様子

 

カウンターに腰掛け

頭を中華吞みモードに切り替え

 

メニューを

凝視しなければ

 

 

 

 

ぎょうざ250円て王将の安さやん

 

やはり

ブタ天えび天

スタメンにいますね

 

 

 

 

先客の

カップルと思しき2人は

両方とも

ブタ天定食を頼んでいる

 

旨めえんだろうな

 

僕も・・・

 

いや

 

ご飯モノいってみようか

 

 

 

 

ロクサンサン633をグラスに注ぐと

ガガーリンが宇宙船から見た

地球のような真ん丸の

 

とまではいかない

小さな瓶提灯がこんにちわ

 

宇宙酒を喉に発射した

 

 

 

 

ビビビッっときたのは

えび入り焼きめし

 

 

うはっ

 

皿もエモいじゃないか

 

 

 

 

ガガーリンが宇宙船から見た

地球のような真ん丸の

 

て　もういいか

 

香ばしい香りが鼻を刺激し

食欲が一気に上昇

 

おかしなもんで

宇宙なのに

空気食う気がめちゃめちゃある

 

 

 

 

旨っ！！

 

これ頼んで大正解っ！！

 

 

絶妙な硬さの米を

少し甘みのあるタレと

油がコーティングされ

仕上がりお見事

 

ラードとチャーシューのタレだな

この味の深みは

 

 

知らんけど

 

 

 

 

この惜しげもなく

エビをゴロゴロさせてくれてる

感じも好きだ

 

エビが多すぎて

もはや

米入りエビ炒め

 

 

草彅剛に

この焼き飯を食べきってから

言ってほしい

 

 

俺の胃袋は宇宙だと

 

 

 

 

「マスター　なんで宇宙っていう店名なんですか？」

「変わった名前にしたかってん」

「はぁ」

「覚えやすく　忘れやすいやろ」

「それだけですかっ！！」

 

 

 

 

人類みな麺類とか

考えた人すごいわの

手法と同じでしたか

 

 

 

 

酔いも回り

無重力フワフワ状態

 

ここはホンマに宇宙じゃないかと

錯覚したが

店を出てスグに我に返らされた

 

 

 

 

わっ！！

 

近鉄の帽子かぶってる先輩っ！！

 

大阪やんっ！！

 

 

 

 

南極から宇宙へと

遠出したな

 

そんな

４９歳真夏の大冒険

 

 

 

 

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