【2018年最後の酒場ナビ】三河島「豚太郎」平成最後の荒川区下町酒場の砦
「え?ジュンヤって神社とか詳しいん?」
って思われないように先に言っておくが
とにかくアウトドアなボクは昼間に特に予定がなければ
どこかに出かけるのである。
この日特に用事がなかったので
そこまで興味のない神社を
「行った事がないから」、「なんか祭りがやってるから」
と言う理由だけで来たのだ。
ネットの情報の通り
たしかにどちらの神社でも「祭り」が開催されており
一人で祭りを楽しむという
わりかし奇行な行動をした。
外国人観光客さんと交わり
わりかしベタなスポットで写真を撮り
それなりに楽しんでいたのであった。
その後場所も近かったので
味論が昔《オススメの酒場》で紹介してた(今は変わってるが)
鶯谷の「信濃路」で休憩する事にした。
「信濃路」の特徴と言えば
まずはこのバキバキな雰囲気・・・
「定食屋」というジャンルでありながら
鶯谷という土地柄もあって
皆さん昼からバンバン呑んでらっしゃるのだ。
しかもそれでいて『24時間営業』という攻めた営業方針であるから最高だ。
まずはこの豊富なメニュー短冊を見ながら
ホッピーを呑むのが、通な楽しみ方なのである。
この日オススメされてた「赤鶏のたたき(450円)」をチョイス。
さすがオススメされてるだけあって、ビジュアルも完璧だ。
まずはしっかり〔おニラミ〕して
ホッピーを呑む。
わさびを付けて
さぁそろそろ食べようかと思ったくらいで
すでに店員さんにホッピーの中を注文していた・・・
更に安定の「アジフライ(180円)をチョイス。
【アジフライ選手権】でも顔負けする事なく戦えるアジフライを平らげたところで
あまり深酒する事なく、お会計。
その理由は呑んでる時に思い出した〔宿題酒場〕を片付けに行くためである。
ハシゴ酒で大事なのは
「計画性」ではなく
「突発性」だ。
JRに揺られ、はじめましての街
「三河島駅」へやってきた。
今までの記事で何度もしつこく言ってるが
『はじめて訪れる街での酒は格別に美味しい』のだ。
駅から歩く事数分・・・
赤提灯が〔おいでおいで〕してるこの酒場が
今回の目的の酒場だ。
「豚太郎(とんたろう)」
ネットの情報では
定休日が記載してなかったので
ダメ元で来てみたのだが・・・
しっかりと営業されていた。
〔酒場の神様〕・・・
本当にいつもいつもありがとう。
この暖簾と店前の雰囲気だけで
一瞬で「この酒場当たりや」と確信した。
とは言っても初めましての街で
こんな渋い酒場だ・・・
一見だけならともかく・・・
アロハシャツ着たシルバーアッシュの調子者を
店主さんは受け入れてくれるであろうか・・・
恐る恐る暖簾を潜って
「いけますか?」と尋ねてみると・・・
「どうぞ~」
と優しい口調で案内していただけた。
「良かった~」
なんとかこの酒場でゆっくり呑めそうだと思ったが
油断は禁物である。
マスターに「酎ハイ(300円)」をお願いすると・・・
ザルには氷屋さんの大きな氷を
アイスピックで割ってある氷が入っており
それらを使って酎ハイを作っていただけた。
酎ハイと書かれてるが
梅エキスが入ってるので「下町ハイボール」である。
お通しで「落花生」をいただいたので
ポリポリ食べながらまずはお決まりの店内観察。
この溶けにくい氷で作られる酎ハイがとても美味しく、夏場なのもあって
落花生だけで一杯呑み干した。
筆で手書きで書かれたメニュー短冊がイカしてたのと
1本100円というリーズナブルな価格だったので、もつ焼きをマスターに注文した。
しかしこの何度も書いて消してを繰り返したであろう黒板が渋すぎる・・・
渋くてもう何が書いてあるか分からないくらいだ。
ここまで来ると”芸術的”とも思ってしまう・・・
芸術とは一般人にはなかなか理解出来ないものだ。
よく見ると「牛皿なんこつ」という聞きなれないメニューがあったので
それも頼もうかと思ってると
ちょうど後ろのテーブル席の先輩のところに牛皿なんこつが運ばれた。
かすかに見れた牛皿なんこつがとても美味しそうだったので
ボクも頼もうと思ったが、これでは完全に〔ツマミ泥棒〕である。
綺麗なまでに〔ツマミ泥棒〕だ・・・
はじめて訪れる酒場で
先輩に対して〔ツマミ泥棒〕をするなんて
お行儀は悪いのではないか・・・
というか立派な「罪」だ・・・
あと数秒早く注文すればこんな事にならなかったのに・・・
なんて悔やみながら
先輩の牛皿なんこつを羨ましそうに見てると・・・
酒場ではなかなか見慣れない景色が
視界の右サイドに入り込んできた。
き、気になる・・・
牛皿なんこつよりも遥かに気になる。
マスターがボクのもつ焼きを焼いてくれてる間に隙を狙って覗き見してきてやろうか・・・
しかし遠くからでも分かる100円とは思えないサイズのもつ焼きが焼かれてるところを見ながら呑むのもまた酔い。
隙を狙ってる間に
すぐにもつ焼きが焼かれた。
左から
「かしら」、「なんこつ」、「はつ」を塩で。
目の前に出されても改めて100円とは思えない大ぶりさにびっくりだ。
100円で焼きとん、焼き鳥を出す店なんていくらでもあるし
それ以下の値段で出す店も沢山知ってる。
ただそれらの店は
小ぶりだったり、味が・・・なんて店が多い。
「せんべろ」というブームを意識しすぎて
大事な部分が抜けてる店が多いと思う。
それに対して
「豚太郎」のもつ焼きは・・・
美味いっっ!!!
これまでそれなりに色んな酒場で呑んできたが
150円で出しても全然文句ないレベルのもつ焼きだった。
美味しいもつ焼きを堪能してると
マスターが目の前で何かを”コネて”る・・・
何してるんだろう?
と思いながらみてると
「後半はからしをつけてみるのも美味しいよ」
とからしをくれた。
マスター、優しいじゃねぇか。
あっと言う間に3本のもつ焼きを食べてしまった。
追加でもつ焼きを頼もうか・・・
はたまたもう時間も経ってる事だし、普通のテンションで牛皿なんこつを頼んでみようか・・・
別のメニューは他に何があるのだろうか・・・
なんて考えてたが
やはり最終的にボクの頭の中で一番気になったのが・・・
あの“奥の座敷”だ。
「ピンク電話」もあったりなどで
店内は勿論のこと、あの空間は更に歴史を感じる。
良く見ると壁もかなり黒い。
一か八かでマスターに聞いてみた。
「すんません~トイレってどこですか?」
「トイレはねぇ~あの座敷の奥だよ。」
キターーーっ!!!!
これで堂々と店の方に迷惑かけずに
あの座敷に侵入出来る。
しかしなんというか・・・
う~ん
実に芸術的だ。
これが芸術というものなんだろうか・・・
黒板の読みにくさと言い・・・
からしのコネ具合と言い・・・
ピンク電話と言い・・・
これはかなりの〔芸術酒場〕だ。
一仕事終えたマスターは
後ろの席の常連さんと席に座って、仲良く会話してらっしゃった。
会話を聞いてると分かるマスターの人の良さもまた酔い。
お会計をお願いして
最後に気になってた事を質問してみた。
「マスター!ネットに情報がなかったんですけど・・・ここは定休日いつなんですか?」
「基本的に休みはないよ」
「365日ずっとマスターお一人でやってるんですか!?!?」
「疲れたらたまに休むよ。あはは」
最後の最後でとんでもない”鉄人情報“が舞い込んできたではないか・・・
酎ハイ2杯ともつ焼き3本で
お会計900円。
落花生はおまけで
この満足感は素晴らしい。
雰囲気だけでなく
下町酒場としてもレベルは高いし、自信満々でオススメ出来る。
今日この記事をあげたのは2018年12月31日大晦日。
早い事に明日からは2019年である。
来年の4月で平成は終わるのだが
新しい元号に変わるまでに酒場ナビでは
あとどのくらいこのような渋い酒場が紹介できるであろうか?
それでは皆様酔いお年を・・・
来年も赤提灯の下でよろしくお願い致します。
そして本日・・・
【酒場ナビ一日店長 第3弾】
『カウントダウン忘年会18/19』を開催します!!
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
・日時 12月31日(月) 18時~25時
・場所 東新宿「のどか」 (東京都新宿区新宿7丁目3−36)
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「のどか」店長さまのご厚意でまたしても開催!
平成最後ギリギリのカウントダウン忘年会を、酒場ナビメンバーと一緒にベロベロで過ごしましょう!
年末で開いてる酒場がなくて困っている方、お買い物ついでに、さみしい年明け予定の方……などなど
ぜひともお立ち寄りください!!!ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
詳細はこちらから⬇️
豚太郎(とんたろう)
住所: | 東京都 荒川区 荒川 3-42-5 |
---|---|
TEL: | 03-3806-4072 |
営業時間: | 不明 |
定休日: | 基本休みなし |