和田岬「木下酒店」他 兵庫県の角打ちを巡ろうや
怪談 消えるコップ酒
その角打ちの主は
誰もいないカウンターに
コップを置くと
一升瓶から日本酒を
なみなみと注いだ
遠目でそれを見ている男は
はて?
とは思いながらも
毎日同じ時間に来て
同じお酒を呑む常連さんが
今から来るのかな・・・?
などと
自分なりの理由付けをしていた
しかし
店には一向に誰も入ってくる気配はない
男が
もう一度コップ酒に目をやると
なんと酒が半分減っているのだ
不思議な出来事に
今度は主に目をやるが
別段変わった様子はない
さらにもう一度
男がコップ酒に目をやると
カウンターの下から手が出てきて
コップ酒をつかんで引っ張り込んだ
なんだ・・・?
どういうことだ・・・?
男は辛抱たまらず
コップ酒のカウンターに近づき
覗き込んだ
すると
そこには
旨そうに酒をなめる
の姿があったのだった
これは
僕が高校生の頃
街で語られていた都市伝説
白木みのるさんとは
なんかでお茶の間の人気を集めた
身長130センチぐらいの喜劇役者
実際に僕の地元の
兵庫県西宮近辺にお住まいで
よく歩いてるところや
酒場に居るところを皆見ていた
多分
酒場での白木みのるさんを見た人が
他人に面白おかしく話をして
それに
尾ひれ羽ひれが付いたのだと思うが
立ち呑みの角打ち
と
チビの有名人
が上手に相まった仕上がりだ
だから・・・
だからというのもおかしいが・・・
兵庫県の角打ちを
5軒ほど
1軒目は元町
賑わう南京町のメインストリートを
1本奥へいき・・・
路地裏の片隅に
しれっと佇んている・・・
赤松酒店
ホントにここで呑めるのか・・・?
と 疑ってしまう外観とは
裏腹に・・・
店内は
オオバコッ!!
オリックスバファローズの
優勝ビールかけ会場も
ここでええんちゃうか
と 思ってしまうぐらいの
ゆったり空間だ
しかも
朝9時から呑れるという
午前中泥酔者製作所
高校生の頃は
学校をサボってよくモトコーを散歩したり
メリパで弁当食ったりしていた
あの頃にココで
学ランのまま
バービカンとかキメたかったぜ
一つだけある
椅子席を頂戴して・・・
缶チューハイと
サバの煮付けっ!!
ちょうどええ感じに
煮汁がシュンだサバが絶品
デンマークチーズケーキや
豚まんなんかより
これを食べるた為に
また元町に来たいぜ
とは言うものの
持ち込み許してくれたら嬉しいな
2軒目は
JR兵庫駅
兵庫県の兵庫駅なので
さぞ大きな駅だろうとお思いだろうが
否
そこは
神奈川県の神奈川駅と同じくで
こじんまりとしている
その兵庫駅から歩いて30秒の
広瀬酒店
酒屋専用入と
立ち飲み専用と
入り口は二つあるが
中でつながっているので
どちらから入っても
呑らせてもらえる
「オリックスの山崎颯一郎 めっちゃ可愛いわぁ」
入店するな否や
耳をつんざいたのは
テンション高く吞まれてる
お姉サマの声
「小田裕也もええわぁ 同時に告白されたらどないしよ」
あはは
めっちゃ楽しそうだ
寿司屋のようなネタケースの
上には揚げ物が
中には鮮魚が出番を待っている
「阪神の 熊谷敬宥にもキュンキュンしてまうわぁ」
あはは
ご満悦なさってる
レモンハイをすすりながら
お姉サマの
ご機嫌な酒場BGMを楽しんだ
茹ダコを所望
串かつも一本だけお願いした
タコがうんまいっ!!
明石産か・・・?
冷凍の北海道産かもしれないが
旨ければいい
さあ
串かつも・・・
「あーーもーーしんどーーー」
えっ??
「立ってんのしんどーー もう帰りたいわアタシーー」
お姉サマ・・・
情緒が・・・
お疲れ様です・・・
3軒目は鷹取
かつては機関車など車両を点検する工場が
あった場所
震災をきっかけに閉鎖したが
プレートたちのおかげで
後世に語り継がれている
鷹取世界長を通り過ぎ
そこから歩くこと30秒の
森下商店
立ち呑みできるスペースなんか
あるのか・・・?
と 疑ってしまう外観とは
裏腹に・・・
店内は
オオバコッ!!
座れるじゃないか・・・
コンクリの床・・・
ビールケースの色合い・・・
天井も高くて・・・
どこかに似てる・・・
そうだっ!!
改装前の
王子の山田屋だっ!!
日本酒がおいでおいでしてるので
土佐鶴を温めてもらい・・・
カウンターの
ツマミを吟味し・・・
広々4人掛けテーブルを
贅沢使いさせて頂き・・・
ドンッ!!
イワシの煮つけとコップ酒
ショウガとぬる燗の香りが鼻を刺激し
もう
煮汁シュミシュミのイワシを
口中に放り込み
4回ほど咀嚼し
幸せいっぱいの口で・・・
お酒を吸い上げ
ツイッーー!!
乙女ねえさん・・・
気持ちがええぜよ
おっ!!
通算安打4367本のイチロー・・・
わっ!!
通算安打330本の高山・・・
頑張れ!!
東京六大学リーグ通算安打記録保持者っ!!
4軒目は
出汁ソースたこ焼きが食べられる
淡路屋や
薪で焼くお好み焼き屋さん
高砂でお馴染みの
和田岬
渋い
という言葉に特化した
僕の中で5本の指に入る酒場って
どこだろう・・・?
大阪堺の陸の孤島
おとぎ話の登場人物になった気がするぐらい
ゾクゾクした
北九州門司港の
ビビビときて
思わず
「魚住酒店で映画を撮りたい・・・」
と口走ってしまった
名古屋中村区の
女将さんの戦時中の話を聞くと
築100年越えの建物が
とても愛おしくなったのを覚えている
東京江戸川区葛西の
初めてきたのに懐かしく
懐かしすぎて懐かしすぎて震えて
懐死に
しそうになった
そしてココ
和田岬の
木下酒店
ピアさんばしと共に
三菱重工の社員酒場
このすがれた壁と
味の付いた黄色い看板
ビニシーで中が透けてる感じも
そそるじゃないか
色褪せた・・・
いや
化粧されたと
表現したいカウンターの
美人なことよ
抱きしめたい 嬉しくて
ほほ頬ずりしたくなってしまう
ちょっとしたお惣菜の
ご用意がある
ゴクリッ
お店の方の
手作りの品には惹かれるな
おんやっ!!
アイツがいやがったか・・・
アイツと目が合ってしまったら
背けることはできないか・・・
ポールウインナーッ!!
この味この味ーー!!
伊藤ハムのポールウインナーが
関西のソウルウードじゃい
えっ・・・?
これ・・・
兵庫県の多可郡にある
クワムラハムの
チキンウインナーですって・・・
恥っず!!
ラスト5軒目は
今なにかと話題の
明石
明石で角打ちと言えば
が有名だが
ここはあえて・・・
3年前にその役目を終え
伝説になった
三國酒店
朝10時から
喉や肝臓を
いい子いい子して甘やかせてくれる
こちらも
午前中泥酔者製作所だった
酒屋の奥に怪しげな暖簾・・・
大阪関目の
谷口酒店にも
こんなきなくさい暖簾が掛かってたな・・・
あそこはカオスだったが・・・
ここは・・・
可愛らしい立ち呑みスペース
余談だが
ビールケースのテーブルに憧れすぎて
先日自宅の食卓のテーブルを
それにしてしまった
ハム(焼きます)
なんて言われたら
ハム頼みます
だし巻玉子も貰おう・・・
明石やし
清酒神鷹と書かれたグラスに
ビールを注ぐ
ほう
かみたかって
明石の地酒なんだ
ハムとはいっても
明宝ハム寄りのタイプ
香ばしく育てられたコイツに
マヨネをペチョとして
ウホッ!!
コイツはビール泥棒だ
大瓶にしててよかった
おおおおう
明石は明石焼きやし
それを玉子焼きとも呼ぶし
だし巻でええやろ
ぐらいの安易な考えで所望した
コイツだったが
めちゃめちゃ旨い
作ってるんじゃなかろうか・・・?
料理担当は
奥のお母サマか・・・
神田川敏郎というより
に似てるか
三國酒店
もう一度いきたかったな
兵庫県で
おススメの角打ち他にあれば
教えて下さいませ
こちらの兵庫県もどうぞ
↓
木下酒店(きのしたさけてん)
住所: | 兵庫県神戸市兵庫区上庄通2-2-13 |
---|---|
TEL: | 078-671-1269 |
営業時間: | [月~金] 15:00~20:30 [土] 15:00~18:00 |